飛騨の家具職人がおすすめする「自分にあった木の選び方」


「長く愛用できる家具や日用品を選びたい」「自然のぬくもりを感じられる木のアイテムが欲しい」という方にとって、素材選びはとても重要です。

木の種類によって、色味や木目、硬さ、香り、さらには経年変化の具合まで大きく異なるため、自分のライフスタイルや好みに合った素材を見つけることが面白いところであり、同時に難しい部分でもあります。

今回は、飛騨の家具職人の視点から、それぞれの木材の特徴やメリット・デメリット、どのようなアイテムに適しているかを詳しくご紹介したいと思います。

木の選び方ポイント

まずは自分にぴったりの木材を見つけるために、ポイントをいくつか押さえておきましょう。

  1. 色合いと木目
  2. お部屋のインテリアや好みのテイストに合わせて、明るい色がいいのか、濃い色がいいのかを考えます。
    木材それぞれで木目の出方や色味が異なるため、見た目の印象にも大きな違いが表れます。

  3. 硬さとメンテナンス性
  4. 硬い木ほど傷はつきにくいですが、重く扱いにくかったり、クラックが入りやすいといったデメリットも存在します。
    また、経年変化のしかたやメンテナンスの頻度も素材ごとに異なるため、自分がどれくらい手をかけられるかを考慮に入れましょう。

  5. 用途や使う場所
  6. ダイニングテーブルやチェアのように力がかかるものには耐久性の高い木材を、トレーやティーカップのように手触りが重視されるものには肌触りのよい木材を、アクセサリーや時計など小物に好みの木目や色、デザイン性を優先するといった使い分けがおすすめです。

各木材とその特徴

ここからは、BlueLeafが主に取り扱う木材について、それぞれの魅力や使い方の例、注意点をご紹介します。
用途や目的にあわせて木材を選ぶことが大切です。

栗(クリ)

・特徴とメリット
栗は適度な硬さと耐久性、そして独特の渋みある色味が魅力です。
木目がはっきりしており、和風にも洋風にも合わせやすいのが特徴。

湿気にも比較的強いため、季節や気候の変化による反りや割れが起きにくい点がメリットです。
・デメリット
色の濃淡がはっきりしているため、統一感が欲しい場合は好みが分かれやすいことが挙げられます。また、表面がややざらつくことがあり、使用頻度が多いものやダメージを与えるような使い方をすると将来的にメンテナンスが必要になる場合があります。


一枚板ベンチ 栗材 ¥95,000
こちらは栗材を使用したベンチ。
エッジサイドの木目が特徴的で美しいです。


時計24cm 栗材 ¥12,900
栗材で作られた時計です。
木目が一点ごとに異なるので選ぶときの楽しさも栗の魅力。唯一無二のものが欲しい!という方にはおすすめです。

樺(カバ)

・特徴とメリット
樺は明るい色合いとやわらかな木目が特徴で、シンプルで温かみのある雰囲気を演出します。硬さのバランスもよく耐久性も良いです。
・デメリット
水や湿気にはそこまで強くないため、水回りでの使用や濡れたまま放置などには注意が必要です。
また、淡い色合いゆえに汚れや傷が目立ちやすい側面もあります。
※当店では木材や家具にあった最適な塗装(オイル仕上げやセラウッド塗装等)を表面に施しており、水拭きが可能ですので長くご愛用いただけます。


振り子時計 樺 ¥19,900
この優しい木目の振り子時計は樺を使用しています。

山桜(ヤマザクラ)

・特徴とメリット
山桜はやや赤みのある上品な色合いが魅力で、木目が緻密なため高級感があります。丈夫で割れにくく、磨くとしっとりとした艶が出るのが特徴です。
経年変化も楽しめる木材です。
・デメリット
材によって色合いにばらつきがあることがあるため、ダイニングセットなどまとめて統一感を出したい場合に異なる印象が生まれてしまう可能性も。


ダイニングテーブル 山桜 ¥340,000
高級感のある色と質感が人気の山桜。

栃(トチ)

・特徴とメリット
栃は白っぽく淡い色合いと、絹のような光沢を持つことが多い木材です。木目が美しく、一部には“杢(もく)”と呼ばれる波状の模様が表れることもあり、非常に高級感があります。
また、比較的やわらかく軽いのもポイントです。
・デメリット
やわらかめの材質ゆえに、傷がつきやすいという弱点があります。また、水分を吸いやすい面もあるため、メンテナンスをこまめに行う必要があります。
※当店では木材や家具にあった最適な塗装(オイル仕上げやセラウッド塗装等)を表面に施しており、水拭きが可能ですので長くご愛用いただけます。


ブックマッチテーブル 栃 ¥330,000
ブックマッチ手法により製作されたテーブル。経年変化が楽しめます。

ブラックウォールナット

・特徴とメリット
ウォールナットの中でも特に深みのある褐色が人気で、重厚感や落ち着きのある空間づくりに最適です。適度な硬さと狂いの少なさから、高級家具の定番素材としても知られています。
・デメリット
他の木材に比べて価格が高いことが多く、高級志向でなければ躊躇してしまう場合も。また、色味が濃いため、部屋を暗く感じさせる可能性があります。


置き時計 ブラックウォールナット ¥7,500
他の木材とは一線を画す色味と木調で、シックなインテリアにはとてもおすすめです。


ダイニングテーブル ブラックウォールナット ¥370,000
存在感抜群!ブラックウォールナットのダイニングテーブルはリビングの主役的存在。

ミズメ桜(ミズメザクラ)

・特徴とメリット
ミズメ桜は山桜に似た淡い赤みを帯びた色合いで、肌目がきめ細かく美しいのが特徴です。耐衝撃性が高く、木肌が滑らかなので、手触りがよい素材として知られています。
・デメリット
需要と生産量のバランスから、入手しにくく価格が高めになることも。また、桜系統全般に言えることですが、温度や湿度の調整をしっかりと管理しないと若干反りが出やすい傾向があります。


振り子時計 ミズメ桜 ¥19,900
ミズメ桜材を利用した大きな振り子時計。BlueLeafの人気商品です。

胡桃(クルミ)

・特徴とメリット
ウォールナットと同じクルミ科ですが、ウォールナットより明るくグレーがかった色味が特徴。ほどよい硬さで扱いやすく、木目に独特の表情が出ます。比較的手頃な価格帯で入手できるのも利点です。
・デメリット
デメリットとはいえないかもしれませんが木目の入り方に個体差が大きいので、食器などをペア以上で揃える際は木目などを吟味する必要があるかもしれません。また、硬すぎないぶん、摩耗や傷に弱い面もあります。


五寸五分鉢 胡桃 ¥5,300
胡桃材を利用した鉢。さまざまな木目を取り扱っていますので是非店頭でお手に取っていただきたく思います。

楢(ナラ)

・特徴とメリット
樫(カシ)ほど硬すぎず、オークと同様に耐久性と木目の美しさで人気のある木材です。はっきりとした木目が見られ、経年変化によって飴色へと深まっていくのが魅力。家具材としても定評があり、長く使えるアイテムになりやすいです。
・デメリット
比較的重みがあるため、大きな家具を移動させる際には苦労することがあります。また表面が硬い分、伸縮性が低く湿乾燥を繰り返すとクラックなどが発生することも。


置き時計 楢 ¥7,500
とても可愛らしい楢材を利用した置時計。
小物から大きな家具まで幅広い用途に使われます。

朴(ホオ)

・特徴とメリット
朴は滑らかで均一な木肌と、なんと言っても淡い緑がかった独特の色味が魅力です。匂いが少ないため、料理道具や食器としても最適。
・デメリット
やわらかいため傷がつきやすく、耐久性を求める家具にはあまり向かないことが多いです。また、水分を吸収しやすい面もあるため、こまめな手入れが重要になります。
※当店では木材や家具にあった最適な塗装(オイル仕上げやセラウッド塗装等)を表面に施しており、水拭きが可能ですので長くご愛用いただけます。


ぐい吞 朴 ¥4,000
特徴的な緑がかった朴材のぐい呑。お気に入りのお酒を楽しんで。


ビークルまな板 朴 ¥3,500
こちらも朴を使用したカッティングボード。キャンプ用品としても人気があります。

シチュエーション別の使い分け

最後に、それぞれの木材をどのようなシーンで使い分けるとよいかをまとめました。

耐久性重視のダイニングテーブルやチェア

ブラックウォールナット、楢、栗などの硬く反りにくい木材がおすすめ。山桜やミズメ桜も上品さを加えたい場合に好相性です。
もちろん、柔らかい木材(朴や樺)でもしっかりと手入れすることでテーブル材やチェアとして使用できます。

好みのインテリアのテイストに合わせて選ぶのが良いでしょう。

手触りや軽さを重視するティーカップやトレー

樺、栃、朴などは肌触りがよいため、日常的に手に取るアイテムとして重宝します。

装飾性のある時計やアクセサリー

木目の美しさや色味の個性が映えるブラックウォールナット、胡桃、山桜、ミズメ桜、栃などが人気。
アクセントになるカラーを取り入れたいなら、栗や朴を取り混ぜるのもおすすめです。

リビングや寝室を明るく彩る小物類

樺や胡桃、朴のようにやさしい色合いの素材で統一すると、空間全体が明るい印象になります。

まとめ

飛騨の家具職人として、多くの木材を実際に見て触れてきた経験から言えるのは、「木にはそれぞれの個性と魅力がある」ということです。
硬さや色合い、木目のパターン、耐久性、そして経年変化の楽しみ方まで、どの木材を選ぶかによってまったく異なる表情を見せてくれます。

ダイニングテーブルやチェアなどの大型家具には耐久性と見た目のバランスを、時計やトレー、ティーカップなどの小物には触り心地や加工のしやすさを、といったように、アイテムごとの特性や使用シーンを考えて素材を選ぶのがポイントです。

お気に入りの木材で作られた家具や小物は、毎日手に取るたびに「やっぱりこれにしてよかった」と感じられるもの。
是非一度ご来店いただき、実際にお手に取って素材感や木目をお確かめください。

きっとお気に入りの一品が見つかるはずです。

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